「魚とくれば日本酒」「日本酒とくれば魚」
そう思えるくらいに日本の食事になくてはならない、とても身近な食材。
繊細な白身から濃厚な味わいの甲殻類まで、刺身から焼きまで
多種多様ですが、ご家庭でも楽しみやすいお刺身や焼き魚を中心に
合わせたい日本酒を紹介します。
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静岡県藤枝市 青島酒造
精米60% 山田錦/日本晴 特別純米
【香り:やや華やか 味:やや端麗】
静岡酵母らしいバナナ様の香りが穏やか。軽やかな甘みに優しくふわっとした旨味が、派手さはなくともどこか落ち着く、飽きのこない味わい。
冷酒で魚介のお刺身はもちろん、常温やお燗で出汁をつかった料理も合わせらてる幅広さ、長く付き合いたい一本。一家に一本のおススメ酒。
福井県永平寺町 黒龍酒造
精米55% 五百万石 吟醸
【香り:やや華やか 味:端麗】
上品さや繊細さ、爽やかな甘味のある吟醸香。きれいな透明感のある甘味、端麗でありながらも輪郭のはっきりした味わいは、キリッとした余韻。
黒龍さんの主要銘柄を同時に飲み比べたら、「ああ、黒龍は吟醸蔵なんだな」と納得の一杯。
お刺身やカプレーゼなど、素材そのままに近い料理と。
宮城県石巻市 墨廼江酒造
精米60% 五百万石 特別純米
【香り:穏やか 味:中口】
穏やかな香りと柔らかい米の旨味がバランスよく、全体に優しい印象。お酒が主張するのでなく、料理に寄り添う脇役になってくれる。
世界三大漁場の三陸沖を抱える石巻らしく、魚介にピッタリ。地ブランドの金華鯖があるように、青魚にも◎。
高知県中土佐町 西岡酒造店
精米50% 夢の香 純米吟醸
【香り:やや華やか 味:中口】
「高知といえば鰹。鰹とくれば高知の酒」と、限定するわけではないのですが、よく合います。柑橘感のある果実香、やや酸味とコクもある味わいは魚の血合いの臭みを中和してくれ、余韻のキレも。鰹の土佐造りようにポン酢を使った料理や赤身に◎。
青森県八戸市 八戸酒造
精米55%/60% 華吹雪 特別純米
【香り:控え目 味:中口】
華やかな香りの印象が強い陸奥八仙のなかにおいては、控え目な香りで程よく旨味ののった、まさに食中酒。それでいてキレがある。スルメイカの甘味を拾い、ねっとりとした舌触りをすっきりと流してくれる。八戸らしいと思うような一本。冷酒からぬる燗まで楽しめる。
静岡県沼津市 高嶋酒造
精米60% 誉富士 純米
【香り:やや華やか 味:中口】
「焼き魚をみると、白隠正宗が飲みたくなる。旨口の白隠正宗を飲むと、焼き魚が食いたくなる」。昭和を知っている人ならどこかで聞いたことがあるよな台詞だが、本当にそう思いう。バナナ様の香りが程よく食欲を誘い、優しい甘味と穏やかな旨味は、アジの干物に醤油をぽたり、そこで白隠正宗をくいっと。これで完結できちゃいそう。お燗にしてもよく、出汁の利いた煮物や鍋にもいいでしょう。